08、海南行 【細川頼之】

人生五十愧無功
花木春過夏已中
満室蒼蝿払難去
起尋禅榻臥清風

 【詩の解説】

人として生まれて50年を過ぎながら、なんの功績もないのが恥ずかしい。
春はすでに過ぎて今は夏の盛りも半ばだ。部屋の中には蒼蝿が、追い払っても追い払ってもうるさく飛び交い、なかなか去りやらない。
もうどこか静かな禅堂にでも行って、一人清風に吹かれながら横になろか。

前の記事

09、常盤抱弧図 【梁川星巖】

次の記事

07、自訟 【杉浦重剛】